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地域共生社会の視点-認知症

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第87回 横浜内科学会 神経研究会があり、座長を担当しました。認知症にまつわる様々な仕事を共にしている(一方的にご教授いただいている?)メモリーケアクリニック湘南 院長 内門大丈先生にご登壇いただきました。チラシ背景はエーザイ株式会社がアルツハイマー型認知症関連でよく使うものです。新薬の登場予定であり、近い将来に認知症診療は大きく変わる可能性がありますが、やはり大切なのは、「地域共生」という理念です。

2016年に一億総活躍プランが唱えられ、その中でも「地域共生社会の視点」の重要性・目標が掲げられました。内門先生の拠点は平塚で、クリニックも「連携型認知症疾患医療センター」の役割を担っており、初期集中支援チームとしてゴミ屋敷問題などに取り組み・疾患医療センターとの連携・多職種連携で介護職の教育と共働など多岐にわたり運営されております。認知症カフェや本人家族の一体的支援プログラム、認知症サポート医のスキルアップ会議などを熱心に行っているとのことでした内門先生よりいただいた、初期集中支援と在宅医療による「アウトリーチ機能」のスライドです。MCIは軽度認知障害で、認知症の手前です。各ステージにおいて、シームレスに適切な医療を提供していくことが示されています。

内門先生よりいただいた、「一体的支援プログラム」のスライドです。比較的新しい手法で、患者は患者、家族は家族として支援をしていたサポートシステムを、患者と家族を一体的に支援するプログラムです。台頭な立場を維持する運営側のテクニックが必要なようです。平塚のSHIGETAハウスでは、この事業を行っています(事業認定されると補助金がでます)。

~最後に、私から質問させていただいたこと~

・独居生活にもかかわらず、本人の拒絶や介護抵抗が強く、ケアが入れないケース ⇒初期集中支援チーム(各ケアプラザ)

・外来通院していた患者さんが、せん妄・急なBPSD増悪があり、家族や周辺社会の負担が突然ふえたときの対処法 ⇒精神科病院あるいは初期集中支援チーム(家族レスパイト)

・患者本人はBPSDなく、MCI~軽度レベルであるが、家族や友人などの周辺のひとびとが大騒ぎして本人に過干渉しはじめた場合 ⇒家族教育が必要

この記事の執筆者

院長 日暮 雅一 ひぐらし まさかず

院長日暮 雅一 ひぐらし まさかず

略歴

1999年 横浜市立大学医学部 卒業
横浜市内複数の基幹病院で修練
2005年 小田原市立病院 
脳神経外科主任医長
(2005年度 脳神経外科部長代行)
2009年 横浜市立大学大学院医学研究科
脳神経外科助教
(2011年度 脳神経外科教室医局長)
2012年 Australia Macquarie大学留学
医工連携学research fellow
2014年 新緑脳神経外科・
横浜サイバーナイフセンター医長
2016年 ほどがや脳神経外科クリニック開設
2019年 医療法人社団 正念 設立

資格

  • 医学博士(神経薬理学)
  • 日本脳神経外科学会専門医
  • 日本頭痛学会専門医/指導医
  • 日本脳卒中学会専門医/指導医
  • 日本認知症学会専門医/指導医
  • 認知症サポート医
  • 日本医師会認定産業医
  • 身体障害者福祉法15条指定医(肢体不自由 言語咀嚼)
  • 難病指定医
  • 自立支援指定医療機関(てんかん)

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