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歩いて来るくも膜下出血

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くも膜下出血というと、命に関わる救急疾患というイメージがあると思います。確かに多くは「経験したことのない頭痛」「バットで殴られたような頭痛」で、救急搬送されます。しかし中には、軽い頭痛やめまいだけの場合もあります。 「朝から頭痛はあったけど仕事休めないから」といって夕方に来院されたバスの運転手さんや、「1週間前に家の掃除をしていたら頭痛がした。痛み止めで様子を見てよくなったけど念のため。」と、1週間後に来た主婦などで、くも膜下出血の診断をした例があります。この仕事をしているとときどき遭遇します。写真はその1例で、右側頭葉先端にわずかにくも膜下出血を認めます。 一般的に、くも膜下出血になると、1/3は死亡・1/3は後遺障害・1/3は元の生活に戻る、といわれます。ただし、2回目の出血(再出血)をおこしてしまうと、7割の方が亡くなります。 家族歴がある方や、持続するいつもと違う頭痛がある場合は、動脈瘤や血管解離の有無と、くも膜下出血の痕跡のチェックをお勧めします。

この記事の執筆者

院長 日暮 雅一 ひぐらし まさかず

院長日暮 雅一 ひぐらし まさかず

略歴

1999年 横浜市立大学医学部 卒業
横浜市内複数の基幹病院で修練
2005年 小田原市立病院 
脳神経外科主任医長
(2005年度 脳神経外科部長代行)
2009年 横浜市立大学大学院医学研究科
脳神経外科助教
(2011年度 脳神経外科教室医局長)
2012年 Australia Macquarie大学留学
医工連携学research fellow
2014年 新緑脳神経外科・
横浜サイバーナイフセンター医長
2016年 ほどがや脳神経外科クリニック開設
2019年 医療法人社団 正念 設立

資格

  • 医学博士(神経薬理学)
  • 日本脳神経外科学会専門医
  • 日本頭痛学会専門医/指導医
  • 日本脳卒中学会専門医/指導医
  • 日本認知症学会専門医/指導医
  • 認知症サポート医
  • 日本医師会認定産業医
  • 身体障害者福祉法15条指定医(肢体不自由 言語咀嚼)
  • 難病指定医
  • 自立支援指定医療機関(てんかん)

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