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冠婚葬祭でみつかる認知症

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横浜市立大学精神医学教室の認知症研究会がありました。精神科医局メインの会でしたが、医学部や部活関連の懐かしい先生方ともお会いでき、楽しかったです。

代表的な若年性認知症のひとつである、前頭側頭型認知症(病理学的には、前頭側頭葉変性症)の講演がありました。診断基準はNeary(1998)、Rascovsky(2011)があります。空間認知・記憶は保持されますが、以下のような行動異常があれば疑わしいです。反社会的行為(万引きなど)・脱抑制(我慢ができな)・被影響性の亢進(じっとできずすぐに周りに反応してしまう)・整容服装の乱れ・共感性欠如(そっけない対応)・常同行動(きっかりした時刻表的行動や無意味な反復した動作)・食行動変化(甘いものやからいものを好む)などがあります。

これらは、日常生活での誤差範囲との差がつかみにくいと思います。今回の新井先生のお話で、冠婚葬祭の場で、これらの変化がみつかることが多いとのお話があり、患者さん家族に確認しやすい問診のポイントと思いました。緊張感を保持すべき冠婚葬祭の場において、普段着で来て、場にそぐわない言動を平気でし、礼儀がないなどで、「あの方、大丈夫?」との話につながるようです。

この記事の執筆者

院長 日暮 雅一 ひぐらし まさかず

院長日暮 雅一 ひぐらし まさかず

略歴

1999年 横浜市立大学医学部 卒業
横浜市内複数の基幹病院で修練
2005年 小田原市立病院 
脳神経外科主任医長
(2005年度 脳神経外科部長代行)
2009年 横浜市立大学大学院医学研究科
脳神経外科助教
(2011年度 脳神経外科教室医局長)
2012年 Australia Macquarie大学留学
医工連携学research fellow
2014年 新緑脳神経外科・
横浜サイバーナイフセンター医長
2016年 ほどがや脳神経外科クリニック開設
2019年 医療法人社団 正念 設立

資格

  • 医学博士(神経薬理学)
  • 日本脳神経外科学会専門医
  • 日本頭痛学会専門医/指導医
  • 日本脳卒中学会専門医/指導医
  • 日本認知症学会専門医/指導医
  • 認知症サポート医
  • 日本医師会認定産業医
  • 身体障害者福祉法15条指定医(肢体不自由 言語咀嚼)
  • 難病指定医
  • 自立支援指定医療機関(てんかん)

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