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認知症診療の新時代-レケンビ

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エーザイ株式会社・バイオジェンジャパン株式会社共催 「保土ヶ谷区認知症診療連携セミナー」がありました。スーパーバイザーとして、諸星クリニック 渡部廣行先生、東川島診療所 三村圭美先生の認知症学の精神科の大先輩も参加協力いただきました。

佐々木先生座長にて、中根先生より、根本的治療薬レケンビによる新時代のアルツハイマー型認知症(軽度認知障害~軽症アルツハイマー型認知症)治療について、ご講演いただきました。帝京大学溝の口病院脳神経外科では、すでに28例の症例治療を開始しており、神奈川県で一番多いかと思います。学んだいくつかをご紹介いたします。
・自覚的物忘れ の方も増悪を早めに見つけるよう注意が必要
・CDR0.5 MMSE>22といった正常~軽度の認知機能低下を見落とさない重要性
・髄液検査が低額で迅速に適応を判断できますが、PETも併用してより的確な適応を見定めるケースもある
・ARIAといった微小出血や浮腫のリスクもありますが、10%程度で脱落症状はいまのところないようです。またApoE検査でε4が多いとARIA発症が増えること
・MRIにて、出血性病変がある場合は適応とならないこと

以下スライド(臨床第Ⅲ相Clarity AD試験(301試験))に、臨床データを示します。Bはアミロイドは消失することがわかります。AのCDR CのADASJCOGでは、プラセボと比較して認知機能低下が緩やかになっていることがわかります。

小生からは、従来の認知症診療およびケアについてお話ししました。保土ヶ谷アクションプラン冊子より、以下を紹介します。本人・家族は、医療機関だけでなく、介護保険サービスやインフォーマルケアをうまくアレンジすることが重要です。

最後にEisaiマークのまえで
左から、渡部先生 日暮 中根先生 三村先生 佐々木先生 引き続きご指導・協働のほど何卒よろしくお願いします。

この記事の執筆者

院長 日暮 雅一 ひぐらし まさかず

院長日暮 雅一 ひぐらし まさかず

略歴

1999年 横浜市立大学医学部 卒業
横浜市内複数の基幹病院で修練
2005年 小田原市立病院 
脳神経外科主任医長
(2005年度 脳神経外科部長代行)
2009年 横浜市立大学大学院医学研究科
脳神経外科助教
(2011年度 脳神経外科教室医局長)
2012年 Australia Macquarie大学留学
医工連携学research fellow
2014年 新緑脳神経外科・
横浜サイバーナイフセンター医長
2016年 ほどがや脳神経外科クリニック開設
2019年 医療法人社団 正念 設立

資格

  • 医学博士(神経薬理学)
  • 日本脳神経外科学会専門医
  • 日本頭痛学会専門医/指導医
  • 日本脳卒中学会専門医/指導医
  • 日本認知症学会専門医/指導医
  • 認知症サポート医
  • 日本医師会認定産業医
  • 身体障害者福祉法15条指定医(肢体不自由 言語咀嚼)
  • 難病指定医
  • 自立支援指定医療機関(てんかん)

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