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てんかん治療アップデート-ビムパット

ブログ  / 地域連携・その他疾患

市民病院神経内科部長 山口先生主催のてんかん勉強会がありました。今回は、てんかん医療の中では第一人者である、新宿神経クリニックの渡辺雅子先生を講師としてお迎えして、ディスカッションをしました。

第一三共からの新規抗てんかん薬ラコサミド(ビムパット)の実際を検討いたしました。ラコサミドは、神経細胞のNaイオンチャネルを緩徐に遮断することで、部分けいれんを防ぐ新しいお薬です。Naイオンチャネルブロッカーとしては、長らくカルバマゼピン(テグレトール)がメインでしたが、より副作用がすくないラコサミドにより、より良質なてんかんコントロールが得られることが期待されます。

当院における診療では抗てんかん薬は、欠かせません。慢性頭痛の予防薬としてのバルプロ酸(デパケン)トピラマート(トピナ)、三叉神経痛に対するカルバマゼピン(テグレトール)、神経根症に対するプレガバリン(リリカ)。認知症合併の複雑部分発作や周辺症状に対する気分安定薬としてのカルバマゼピン(テグレトール)やバルプロ酸(デパケン)。脳腫瘍・脳挫傷後の二次性てんかんに対するレベチラセタム(イーケプラ)。レム睡眠行動障害や本態性振戦に対するクロナゼパム(リボトリール)。など、連日様々な処方をし、恩恵を得ています。

ただし、てんかん薬には少なからず副作用がありますので、今回新しく登場したラコサミドには期待したいと思います。

この記事の執筆者

院長 日暮 雅一 ひぐらし まさかず

院長日暮 雅一 ひぐらし まさかず

略歴

1999年 横浜市立大学医学部 卒業
横浜市内複数の基幹病院で修練
2005年 小田原市立病院 
脳神経外科主任医長
(2005年度 脳神経外科部長代行)
2009年 横浜市立大学大学院医学研究科
脳神経外科助教
(2011年度 脳神経外科教室医局長)
2012年 Australia Macquarie大学留学
医工連携学research fellow
2014年 新緑脳神経外科・
横浜サイバーナイフセンター医長
2016年 ほどがや脳神経外科クリニック開設
2019年 医療法人社団 正念 設立

資格

  • 医学博士(神経薬理学)
  • 日本脳神経外科学会専門医
  • 日本頭痛学会専門医/指導医
  • 日本脳卒中学会専門医/指導医
  • 日本認知症学会専門医/指導医
  • 認知症サポート医
  • 日本医師会認定産業医
  • 身体障害者福祉法15条指定医(肢体不自由 言語咀嚼)
  • 難病指定医
  • 自立支援指定医療機関(てんかん)

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