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てんかん診療の現状

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 エーザイ(株)横浜コミュニケーションオフィス社内研修会で、てんかん診療の現状につきお話させていただきました。エーザイは、フィコンパ(プランパネル)という新しい抗てんかん薬を開発しました。同薬剤はてんかん治療だけでなく神経膠腫の増大抑制や、不眠改善にも期待される薬剤です。今回お話した内容は、脳神経外科におけるてんかん外科手術(横浜市立大学脳神経外科 池谷直樹先生より情報提供)と、認知症診療における複雑部分発作の治療の重要性についてです。

添付の写真1枚目は、池谷先生よりいただいた、最近のてんかんに対する外科治療適応のスライドです。てんかん外科手術は、抗てんかん薬を数種組み合わせても抑制できないような、難治性てんかんに適応されます。てんかんの状況により、より適切な服薬管理があるか、外科治療が良いかの判断含め、ご相談させていただいております。池谷先生は、横浜市大病院において、てんかんセンターを新たに設立し、横浜市のてんかん診療の向上に尽力されています。

2枚目の写真は、複雑部分発作という比較的見逃されやすい発作の特徴をまとめたものです。海馬の神経細胞死を伴うアルツハイマー病において合併する可能性があり、この発作が放置されると予後が悪くなります。物忘れの原因になりますが、適切な治療薬により改善が得られます。アルツハイマーの概ね20人に一人の頻度で合併しています。スライドのような症状が疑わしい場合はご相談ください。

この記事の執筆者

院長 日暮 雅一 ひぐらし まさかず

院長日暮 雅一 ひぐらし まさかず

略歴

1999年 横浜市立大学医学部 卒業
横浜市内複数の基幹病院で修練
2005年 小田原市立病院 
脳神経外科主任医長
(2005年度 脳神経外科部長代行)
2009年 横浜市立大学大学院医学研究科
脳神経外科助教
(2011年度 脳神経外科教室医局長)
2012年 Australia Macquarie大学留学
医工連携学research fellow
2014年 新緑脳神経外科・
横浜サイバーナイフセンター医長
2016年 ほどがや脳神経外科クリニック開設
2019年 医療法人社団 正念 設立

資格

  • 医学博士(神経薬理学)
  • 日本脳神経外科学会専門医
  • 日本頭痛学会専門医/指導医
  • 日本脳卒中学会専門医/指導医
  • 日本認知症学会専門医/指導医
  • 認知症サポート医
  • 日本医師会認定産業医
  • 身体障害者福祉法15条指定医(肢体不自由 言語咀嚼)
  • 難病指定医
  • 自立支援指定医療機関(てんかん)

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