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認知症ケアで大切な3つの視点

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認知症ケアは、認知症という病気の枠を超え、本人の人生プラン・家族への影響・生活環境の調整など、幅広い介入が必要です。当院では、どの病型・どのステージでもおさえておくべき3つの視点を基軸に診療をすすめています。

1つめは、投薬に関してです。抗認知症薬は必要か。症状を緩和する補助薬は必要か。悪さをしている薬を飲んでないか。服薬ミスをなくす工夫として何ができるか。

2つめは、フォーマルケアです。介護保険サービスなど、公的支援サービスを活用します。お薬以外の治療(非薬物療法)を期待できます。目標やルーティンがなく、昼は暇で寝てばかりというケースは、活力のきっかけになることも期待できます。ケアマネ、看護師、介護士などから有益な地域資源の情報が得られます。他の利用者さんやその家族と接することで、孤立感の緩和が期待できます。また、介護者が介護から解放される時間が生まれるため、介護者の燃え尽き予防につながります(レスパイトケア)。

3つめは、インフォーマルケアです。主な介護者であるご家族や、近所のご友人など公的でない身近な人々によるサポートです。身寄りがなく独居で、近所のお友達が通院サポートしているケースもあります。その中で、介護者が正しい知識をもち、うまく接することがとても重要です。例えば、子が親を看病する場合、今までの親子関係(親に接する姿勢)を見直す必要があるかもしれません。我がぶつかりやすいため、介護者側が「一歩引いて見守る技」を習得するとうまくいくと思います。よりよいケア環境を一緒に考えていきましょう。

この記事の執筆者

院長 日暮 雅一 ひぐらし まさかず

院長日暮 雅一 ひぐらし まさかず

略歴

1999年 横浜市立大学医学部 卒業
横浜市内複数の基幹病院で修練
2005年 小田原市立病院 
脳神経外科主任医長
(2005年度 脳神経外科部長代行)
2009年 横浜市立大学大学院医学研究科
脳神経外科助教
(2011年度 脳神経外科教室医局長)
2012年 Australia Macquarie大学留学
医工連携学research fellow
2014年 新緑脳神経外科・
横浜サイバーナイフセンター医長
2016年 ほどがや脳神経外科クリニック開設
2019年 医療法人社団 正念 設立

資格

  • 医学博士(神経薬理学)
  • 日本脳神経外科学会専門医
  • 日本頭痛学会専門医/指導医
  • 日本脳卒中学会専門医/指導医
  • 日本認知症学会専門医/指導医
  • 認知症サポート医
  • 日本医師会認定産業医
  • 身体障害者福祉法15条指定医(肢体不自由 言語咀嚼)
  • 難病指定医
  • 自立支援指定医療機関(てんかん)

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