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MRI検査

MRI検査とは

MRI検査とは、磁力を利用して体内の断面画像を解析する検査です。MRIはCTとは異なりX線を用いないため、被曝することはありません。また、MRI検査は骨に包まれた脳や脊髄なども鮮明に撮影することができ、脳や脊髄の他にも血管や関節などのあらゆる組織を精緻に検査できる検査です。検査は15分程度で終了します。当院のMRIは1.5テスラのキャノン製のものを使用しており(2024/12月新型にバージョンアップ)、独自の静音化技術で、撮影時の騒音が通常のMRIよりも低減されています。

MRI検査の同意書

当院のMRI検査の特徴

さらなる高速化(短時間で終わるMRI検査)

従来のMRIより、さらに高速化が実現したものが当院で導入しているMRIです。ただ早いのではなく、高画質で速度の速い検査を可能としています。

さらなる高画質

より画像の乱れを低減する機能を備え、撮影時間の短縮と画質の向上を実現したMRI機器を挿入しています。従来より、より精度の高い、細かなところまで確認できる画質を作成することで、小さな病変も発見できるようにしています。

最短即日検査に対応

当院では、可能な限りMRI検査の即日検査を行っています。ご来院の際には事前にお電話にてお問い合わせください。なお、心臓のペースメーカーを使用していない、MRI検査に対応していない金属が体内に埋め込まれていないなど、MRI検査が安全に受けられるかを確認、院内の混雑状況等を総合して最終的に医師が即日検査可能か判断いたします。

MRI検査(磁気共鳴画像検査)・MRA検査(磁気共鳴血管撮影法検査)

MRI検査

MRI検査では、脳や脊髄、血管、心臓、内臓、筋肉、軟部組織、関節などを画像化し調べることができます。脳神経外科の領域では、脳梗塞や脳出血、脳萎縮、脳腫瘍、脳動脈瘤の有無や進行を正確に検査する目的でMRI検査を行います。

MRA検査

MRA検査とはMRI検査の一部で、MRI検査の画像データから血管を描出して調べる検査です。MRA検査では脳血管全体を描出し、脳血管障害の有無を調べることができます。脳動脈瘤が精緻に発見できるため、くも膜下出血の予防につながります。


MRI検査が有効とされる病気

診療科 病気
脳神経外科(脳神経内科) 脳腫瘍、脳梗塞脳出血くも膜下出血一過性脳虚血発作もやもや病、頭部外傷後変化、脳挫傷、アルツハイマー型認知症てんかん、脳動脈瘤、顔面神経麻痺、三叉神経痛、脊椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症など

脳神経外科分野におけるMRI検査とCT検査の比較

MRI検査とCT検査にはそれぞれ違った得意分野がありますが、脳の撮影に関してはMRI検査のほうが情報量が多いです。MRI検査は造影剤を使わずして血管撮影が可能である一方、CT検査は色の濃淡の表現が苦手なため、血管の精密な撮影には向いていません。少量のくも膜下出血や時間が経過したくも膜下出血はCT検査では発見できずMRI検査にしか映らないことがあるため、脳内の情報を入手するにはMRI検査が妥当です。

  メリット デメリット
MRI検査
  • 放射線被爆がない
  • 色の濃淡表現に優れている(病変と正常組織の判別が容易)
  • 造影剤不要で、血管の画像撮影が可能
  • 早期の脳梗塞発見が可能
  • 関節や脊椎の状態が確認可能
  • 身体内に金属があると検査ができない
  • 脳の場合は検査時間が10分~20分と長い
  • 検査時に発生する音が大きい
CT検査
  • 検査時間が数分と短い
  • 体内にボルトやペースメーカーなどあっても検査が可能
  • 放射線被爆がある
  • 血管の状況を確認するには、造影剤を使う必要がある

MRI検査における諸注意

  • 検査室内には時計や携帯電話、キャッシュカード、眼鏡、入れ歯、ヘアピン、湿布、エレキバンなどの金属や磁気を帯びているものは持ち込めません。(鍵付きロッカーの用意はあります)
  • 閉所恐怖症の方は事前に申し出てください。
  • ペースメーカー・人工内耳のある方、妊娠中の方は検査できません。
  • 脳動脈クリップ・ステント・人工弁・人工関節・口腔インプラントなどの体内金属の入っている方は、事前にMRI検査が可能かどうかご確認ください。
  • マグネット義歯を使用されている場合は、MRI検査で使用する磁力が弱まる恐れがあるため、事前に歯科医にご確認ください。
  • 刺青やラメ入り化粧品、ネイルアートなどは検査時に発熱したり変色する恐れがあります(化粧は控えめにしてください)
  • コンタクトレンズ利用の方は、検査前にコンタクトレンズをはずしていただく場合があります。コンタクトケース・眼鏡・替えのコンタクトレンズなどはご自身でご用意ください。
  • 骨盤部(膀胱)の検査を受けられる方は膀胱内に畜尿して検査を行いますので、検査前の排尿(トイレ)は控えてください。
  • 腹部・骨盤検査を受ける方は、検査前4時間は食事を摂らないでください。水分・内服薬の摂取は問題ありません。

MRI検査の費用(保険診療の場合)

自己負担なしの方 1割負担の方 3割負担の方
0円 1,900円 5,700円

MRI検査に関するよくある質問

MRI検査を受けるにあたって食事制限はありますか?

検査する部位によって異なります。頭部などの検査では食事制限は不要ですが、腹部や骨盤部のMRI検査を受ける場合には、検査の約4時間前から飲食を控えてください(少量の水は可)。これは、消化中の食事や腸内ガスが画像に影響しないようにするためです。水分摂取や内服薬は基本的に問題ありませんが、医師やスタッフから個別の指示がある場合はそれに従ってください。

MRI検査の副作用はありますか?

MRI検査自体による副作用はほとんどありません。X線を使わないため放射線被曝の心配はなく、安全性の高い検査です。ただし、造影剤を使用する検査では、ごくまれにアレルギー反応や腎機能への影響が起こることがあります。造影剤を使用しないMRI検査では、こうしたリスクはありません。検査前にアレルギー歴や持病などを確認しますので、心配なことがあればあらかじめ医師にお伝えください。

MRI検査中は眠ってしまっても大丈夫ですか?

MRI検査の最中に眠ってしまっても問題はありません。MRI検査では、できるだけ体を動かさずに静止していることが大切です。眠っている間に体を動かさなければ、撮影された画像に影響はありません。ただし、検査中の機械音や姿勢のわずかな変化で目が覚めることがあるほか、技師や医師からの声かけに反応できない場合は検査を一時中断することもあります。そのため、ぐっすり眠り込むよりも軽くうたた寝する程度が望ましいとされています。また、鎮静剤を使って眠った状態で検査を行う場合には、医師が安全を確認しながら管理下で実施します。

MRI検査の結果はその日にわかりますか?

検査結果は撮影後すぐに解析され、当日中に医師から説明できます。ただし、検査内容や医師の診断スケジュールによっては、後日の診察時に結果をお伝えすることもあります。緊急性が高い所見が見つかった場合は、当日に医師が直接ご説明いたします。

銀歯がありますがMRI検査を受けることはできますか?

ほとんどの銀歯(歯科用金属)はMRI検査を受けても問題ありません。一般的な歯科治療で使われる金属は磁力の影響を受けにくい素材が多く、安全に検査を行うことができます。ただし、磁石を使用した入れ歯(マグネット義歯)や金属の種類によっては影響が出ることもあるため、事前に医師または技師にお知らせください。

MRI検査ではヒートテックの着用は可能ですか?

MRI検査を受ける際には、ヒートテックなどの機能性発熱インナーは着用を避けてください。ヒートテックなどの機能性インナーには、微量の金属繊維(導電性素材)が含まれていることがあり、MRI装置の強い磁場によって発熱や皮膚のやけどを引き起こす可能性があります。そのため、検査前には綿素材など金属を含まない衣服に着替えていただくか、医療機関で用意している検査着にお着替えいただきます。着用している衣類に金属が含まれているか分からない場合は、検査担当のスタッフが確認しますので、事前にお知らせください。

MRI検査はメイクをしていても受けられます?

メイクはできるだけ控えてご来院ください。ラメや金属成分を含む化粧品・ファンデーションは、MRI装置の磁場によって発熱や肌の刺激を起こす可能性があります。また、画像にノイズが入る原因にもなるため、検査当日はすっぴん、もしくは軽いメイク程度でお越しになることをおすすめします。

MRI検査中はナプキンを外す必要はありますか?

一般的なナプキンは着用したままで問題ありません。MRI検査では金属を含む製品の持ち込みを避ける必要がありますが、市販の紙ナプキンには金属が含まれていないため、そのまま検査を受けられます。ただし、布ナプキンや特殊素材のものを使用している場合は、念のため事前にスタッフへお伝えください。

この記事の執筆者

院長 日暮 雅一 ひぐらし まさかず

院長日暮 雅一 ひぐらし まさかず

略歴

1999年 横浜市立大学医学部 卒業
横浜市内複数の基幹病院で修練
2005年 小田原市立病院 
脳神経外科主任医長
(2005年度 脳神経外科部長代行)
2009年 横浜市立大学大学院医学研究科
脳神経外科助教
(2011年度 脳神経外科教室医局長)
2012年 Australia Macquarie大学留学
医工連携学research fellow
2014年 新緑脳神経外科・
横浜サイバーナイフセンター医長
2016年 ほどがや脳神経外科クリニック開設
2019年 医療法人社団 正念 設立

資格

  • 医学博士(神経薬理学)
  • 日本脳神経外科学会専門医
  • 日本頭痛学会専門医/指導医
  • 日本脳卒中学会専門医/指導医
  • 日本認知症学会専門医/指導医
  • 認知症サポート医
  • 日本医師会認定産業医
  • 身体障害者福祉法15条指定医(肢体不自由 言語咀嚼)
  • 難病指定医
  • 自立支援指定医療機関(てんかん)

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