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認知症の焦燥・暴言・拒絶の管理(第二弾)-レキサルティ

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大塚製薬主催、「神奈川県 レキサルティ適応追加記念講演会」の第二弾がありました。第一弾は当ブログ4つ前の脳神経内科/脳神経外科のレキサルティ勉強会でした。今回は、いつもご教授いただいている精神科の先生中心の会でした。アルツハイマー型認知症が発症すると、物忘れやできないこと、トイレなどの失敗などが増え、ご家族とのもめごとが増えていくことが多いです。ご家族は良かれと思って注意指導を試みる方もいますが、思わぬ暴言暴力でびっくりされることもあります。家族の認知症への理解や、老病死の宿命を受け入れるなどの、家族指導はとても重要であり、環境調整とあわせて、このような暴言暴力をはじめとしたBPSDを低減させる第一歩です。家族の視点調整には時間がかかることもあり、併せて漢方や抗精神病薬を使うケースも多いです。ただし、従来の抗精神病薬(リスペリドンやクエチアピンなど)は、心不全や肺炎など、死亡率を1.6-1.7倍高めてしまうことが2005年のFDA talk paperで示されており、積極的に使用することができない状況にはありました。この度はじめてアルツハイマー型認知症BPSDに保険適応されたレキサルティが登場し、安心して使用できることができています。レキサルティは、当院でもご家族お困りのケースで処方をしております。眠くなることが多いので、夕食後以後に内服することで、睡眠・覚醒リズムを調整することもできます。比較的短期間で効果が得られる実感があり、長期使用による傾眠・転倒・誤嚥・歩行量低下などにも配慮し、使用していくことが肝要と学びました。当院でもセカンドオピニオンで連携している栄樹庵 繁田雅弘先生は、帰路につかれたので、最後に情報交換会で残った精神科重鎮先生方と(左より)

木村竹男先生 小生 笠貫浩史先生 内門大丈先生 中村祐先生 赤塚英則先生 小田原俊成先生 千葉悠平先生

 

この記事の執筆者

院長 日暮 雅一 ひぐらし まさかず

院長日暮 雅一 ひぐらし まさかず

略歴

1999年 横浜市立大学医学部 卒業
横浜市内複数の基幹病院で修練
2005年 小田原市立病院 
脳神経外科主任医長
(2005年度 脳神経外科部長代行)
2009年 横浜市立大学大学院医学研究科
脳神経外科助教
(2011年度 脳神経外科教室医局長)
2012年 Australia Macquarie大学留学
医工連携学research fellow
2014年 新緑脳神経外科・
横浜サイバーナイフセンター医長
2016年 ほどがや脳神経外科クリニック開設
2019年 医療法人社団 正念 設立

資格

  • 医学博士(神経薬理学)
  • 日本脳神経外科学会専門医
  • 日本頭痛学会専門医/指導医
  • 日本脳卒中学会専門医/指導医
  • 日本認知症学会専門医/指導医
  • 認知症サポート医
  • 日本医師会認定産業医
  • 身体障害者福祉法15条指定医(肢体不自由 言語咀嚼)
  • 難病指定医
  • 自立支援指定医療機関(てんかん)

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